■年間200冊目標 書籍レブログ

ビジネス書・たま〜にノンフィクションの書評 

【読了】WE ARE LONELY、BUT NOT ALONE

前から気になってはいたものの近所の書店に行っても、在庫がないのでAMAZONで購入し、ようやく読破!


本日はこの1冊です。

 

WE ARE LONELY BUT NOT ALONE   幻冬舎
著者:佐渡島 庸平


本書は現代において人々が感じる孤独をこれから生きていく上でどう解消できるか、そしてコミュニティ形成において、何が重要かを説いている。タイトルにもある通り、孤独だけれども一人ではないと。今の時代にどういったコミュニティ形成が適切かを考えるべきだということだと思っている。


内容の中にもあるが、誰しも孤独を感じる事がある。生きている中で、それはごく当然の事だと思う。一つは価値観が劇的に変わっていることがあると思うし、10代、20代と話している時なんかは特に痛感している。いつの時代にも世代間のギャップはあって、私自身も上の世代から見れば何を考えているのかよくわからないと思われていただろうなと思う。まあ価値観が多様化している中で、自分にとって価値がある事を正しく認識することが重要だなと改めて感じた。私も30代だが、特に同世代の人にはお勧めしたい。


コミュニティ形成について、著者はご自身の例も挙げて紹介されており、「宇宙兄弟」の例なんかは面白かった。実はまだ「宇宙兄弟」を読んだことがない自分にとっては読んでみようという気にもなった(笑)

本書の中に「安心を感じられないオープンすぎるSNS」というのがある。確かに今のSNSで本人が発したメッセージとは違った解釈で受け取られることが多々あるし、正直正しく捉えられている人の方が少ないだろう。自分を正しく理解して、発信することの重要性がわかる。
自分の主張はあくまで一つの主張なのであって、絶対的な善だと言い切るのは私も違うと思う。


もうひとつ個人的に刺さった言葉は「不完全な短いコミュニケーションを何度も」というものがあった。
普段から指導する立場にある自分からすると、かなり納得感のある言葉。一度言っただけで理解する人もいるにはいるが、まあ少数だなというのが正直なところ。
そう言っている自分も以前は一度で理解している部類ではなかったかもしれない(笑)
何でもそうだと思うが、完成イメージを持って、それに近づけていく場合「不完全な短いコミュニケーション」は必須だし、むしろ完璧を求めると自分のメンタルも崩壊しそうになったりする。まあほぼ崩壊した経験があったから言えることなんですが。。。


著者は株式会社コルク代表取締役社長の佐渡島氏で、元々は講談社の編集者で「宇宙兄弟」や「ドラゴン桜」などのヒット作が数々ある。学生時代は南アフリカでの生活経験もあるらしい。私の上司も以前は南アフリカで働いていたと言っていたのを、ふと思い出した!何の関係もないが(笑)


自分自身の問題意識として、これから新しい職業が生まれる時代になるかもしれない、コミュニティをどこに見出すか、これからの人生でコミュニティの形成が重要なテーマになると考えていたところに本書を見つけた。
これまでの経緯を見ても実際にコミュニティがあった方が生きやすいと思うし、なにより人生において楽しさを見出せると思った。
何を生む出すかは自分次第というところもあるが、是非同じ30代世代にはおススメしたいなと思う。